民族と民俗の意味の違い
今回は「民俗」と「民族」について考えてみましょう。どちらも「民」という言葉が使用されていますので、人についての言葉だということはご理解いただけると思います。この場合の「民」は一般の人・国家を構成する人などの意味がありますが、それぞれの言葉にはどういった意味があるのでしょうか。具体的な使用例と解説します。

「民俗」と「民族」の具体的な意味の違い

まずは二つの言葉、それぞれの意味を説明します。

「民俗」とは「人民の風俗。民間の習俗。民間伝承」とあります。

そして「民族」とは「人類的・地域的起源が同一であり(または同一であると信じ)、言語・宗教などの文化的伝統と、歴史的な運命を共有する人間の集団」とあります。
どちらも解説のとおりなのですが、「民俗」が風習や伝承など物体のない昔から伝わるものを指すのに対し、「民族」は同じルーツ、言語・歴史などを共有する人の集団のことを言います。

この場合はどの「ミンゾク」?具体的な使用例を紹介!

・大学生になったら「ミンゾク」学を研究したい
この場合はどちらの民族が正解でしょうか。実はどちらも正解です。「民俗学」とは「民間伝承を集め調べることによって、庶民層における伝統的生活様式・社会形態を明らかにしようとする学問」つまり、民間伝承を研究することで、庶民の生活を明らかにしようとする学問を言います。一方「民族学」は「諸民族の文化・習俗・信仰・制度などを、発生的にとらえ、比較研究することによって、民族生活の変還と本質を明らかにしようとする学問」とあります。どちらも言葉にすると同じ「ミンゾクガク」ですがその研究内容は違ったものになります。この例文のような会話になった際には、ぜひどちらの「ミンゾクガク」か聞いてみましょう。

・日本国内では様々な風土「ミンゾク」が存在する
この場合は「民俗」が正解です。日本の各所にはその土地ならではの風習や伝承が存在します。そのことについて述べていますので「民俗」が正しい使い方になります。

・「ミンゾク」紛争の解決に全力をつくす
この場合は「民族」が正解です。歴史や文化の異なる人々の集団による紛争について書いていますので、この場合は「民族」が正しい使い方になります。

民俗と民族の言葉の意味の違いとは?まとめ

みなさん、「民俗」と「民族」の意味の違いについてご理解いただけましたか。人を表す「民」という文字が共通して使用されていますが、「民俗」は人々の風習や伝承について使われる言葉であるのに対し、「民族」は歴史や文化、ルーツを共有する人々そのものを指す言葉でした。それぞれ「民俗学」「民族学」という学問が存在するのも面白い点でしたね。二つの言葉は異なる意味を持つ言葉ですので、使い分けには十分に注意しましょう。

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